ドアの収まりは、段差です
「ドアの納まり」という言葉に、あまり馴染みがない方も多いかもしれません。建築界の専門用語か業界用語かもしれません。
ドアは屋外と屋内を仕切るものなので、外気が室内に入らないように密封性が求められる建材ではあると思います。そのため、ドアの下も少し段差を設けてドアが閉まったときに外気が入らないようにしているようです。
この段差が大変です
このわずかな段差(多分1cm未満)が車いすにとっては、かなりの障害になります。ドアがなければ注意していればすむ程度の段差ですが、問題はドアの仕組にあります。ドアは、開けても離すと自然に閉まるようにできているので、この自然に閉まるのが困るのです。
片手では、車椅子をまっすぐバックするのは難しい
手動車いすは、両手で漕ぎますので、片方の手でドアを開いて入るというのは相当な無理があります。ドアを開けた状態でロックされると入りやすいですが、このときの動作としては、中に入ってからUターンして閉めるということが必要になります。
また、手前に引いて開けるときは、車いすはドアの最大長さまで下がる必要があるので、片手でドアを引きながら、片手で車いすの車輪(ハンドリム)を後方に回しながらバックします。これはかなり難しい動作です。
右手でドアを引いた場合は、ドアは閉めようという力が働いで、車いすが引っ張られます。それに逆らうように左手で車いすをバックするのですが、右手は前に引っ張られ、左手はバックの力がはたらくので、車いすは左に向いてしまいます。
2つの対策
対策として2つの方法を使います。
1つは、ドアの開く方向に広く余裕がある場合は、少し開けたところで開けた方向に回り込み、更に大きく開けます。
もう一つは、横に壁があるときは、片方の手で壁を抑えながらドアを開けます。 両方とも開けた状態でロックがあると助かります。
段差の問題
ドアは片手か両手で開ける動作をするわけですが、ここでわずかでも段差があると乗り越える動作も必要になり、困難さが増します。
さらなる問題
自動で閉まる強さには差があります。
重いドア(閉まる力が強い)は、とても片手でドアを引いて片手で車いすをバックさせてというくらいでは開きません。両手でドアを開いて、車いすが挟まった状態にしてさらに開けるという動作でやっと入れます。車いすでなくても、両手でドアノブやドア手すりをつかみ、身体で押しながら入る人もいるほどです。
なぜ重いドアが存在する?
なぜこんなに重いドアが存在するのか不思議に思っていましたが、どうも風対策のようだということが分かりました。風が相当強い日にそのドアを通って中に入ることがあったのですが、その重いドアがわずかに揺れていました。
「あっ!原因はこれか」と発見しました。そうです。風が強いときは、軽く開くドアだと常に開いている状態になるからですね。
ダメ押し
ドアの近くが平らとは限りません。 ドアが重くて、段差あり、さらに傾斜があると
バリア三重奏ですね。誰かが来るのをひたすら待つしかありません。
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